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blossom
第15章 Love14:利用する男
「桂木さん、ちょっといい?」
ランチ帯の人たちが揃ったタイミングで、店長に呼ばれ事務室に入る。体調不良ということで、一週間休ませてもらったあとの初日だった。
「実はさ、困ったことになっててね」
「どうしたんですか?」
「上村さんの旦那さんが本社に電話しちゃってさ」
「あぁ…」
確かにいつもいるはずの上村さんが来ていなかった。店長も薄々勘づいてはいたけれど、問いただすのもどうかと放置していたそうだ。
「あの二人、とりあえず辞めてもらうことになってね。桂木さん日数か時間増やせる?」
「えぇっ、ちょっと主人と相談しないと…」
「わかった、それじゃ、よろしくね」
店長は私より少し年上で、気さくに話しかけてくれる親しみやすい人だ。しょっちゅう冗談を言ったりして、場を和ませてくれる。若い子たちからすると鬱陶しいときもあるようだけれど、私は悪い印象は持っていなかった。
シフトが増えることについて夫に相談してみたところ、私が大変でないならと言われた。実際、3~4時間で仕事が終わるので、キツいものではない。
私としては、冴島さんと会える時間が減るのを避けたいだけだった。
今回の件で教えて貰った店長の個人携帯に電話して、あと一日か、一時間ずつくらいなら増えても大丈夫と返答すると、すごく感謝してもらった。
本社から聞かれているからと、私の知っている内容を聞き取りしたいと言われ、明日店の外で会うことになった。
ランチ帯の人たちが揃ったタイミングで、店長に呼ばれ事務室に入る。体調不良ということで、一週間休ませてもらったあとの初日だった。
「実はさ、困ったことになっててね」
「どうしたんですか?」
「上村さんの旦那さんが本社に電話しちゃってさ」
「あぁ…」
確かにいつもいるはずの上村さんが来ていなかった。店長も薄々勘づいてはいたけれど、問いただすのもどうかと放置していたそうだ。
「あの二人、とりあえず辞めてもらうことになってね。桂木さん日数か時間増やせる?」
「えぇっ、ちょっと主人と相談しないと…」
「わかった、それじゃ、よろしくね」
店長は私より少し年上で、気さくに話しかけてくれる親しみやすい人だ。しょっちゅう冗談を言ったりして、場を和ませてくれる。若い子たちからすると鬱陶しいときもあるようだけれど、私は悪い印象は持っていなかった。
シフトが増えることについて夫に相談してみたところ、私が大変でないならと言われた。実際、3~4時間で仕事が終わるので、キツいものではない。
私としては、冴島さんと会える時間が減るのを避けたいだけだった。
今回の件で教えて貰った店長の個人携帯に電話して、あと一日か、一時間ずつくらいなら増えても大丈夫と返答すると、すごく感謝してもらった。
本社から聞かれているからと、私の知っている内容を聞き取りしたいと言われ、明日店の外で会うことになった。