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blossom
第15章 Love14:利用する男
「勘違いさせたかな、ごめんごめん」
取り繕うような笑顔を浮かべた店長を軽蔑の目で見てしまう。

「実はさ、僕EDなんだよね」

「…それと私、なにか関係ありますか?」

「だからさ、手を繋ぐとかハグするとかそれだけでいいんだよ」

「そんなことできませんよ」

「佐野とはやったのに?」
ゾッとした。やっぱり知ってたんだ…

「上村さんのとこみたいになりたくないよね?
バイト代も払うって言ってるでしょ?」

「…脅してるんですか?」

「まさか!桂木さんに任せるよ」

目を閉じて息を吐く。

「とりあえず場所、変えようか?」
そう言った店長は、いつもお客さんを迎える笑顔を見せた。



南国を摸したような安っぽいラブホテルの前で、店長に確認する。
「この一回でいいんですよね?そうしたら…」

「誰にも言わないよ。約束する。」





「ははは、バリかな?この部屋は」

「……」

「大丈夫だってば、言ったでしょEDだって」


そう言ってカバンの中からガチャガチャと取り出したのは、この間ホテルで吉田さんとショウタが使いたがっていたものとそっくりの道具たちだった。

「知ってる?これ」
男性器の形をしたピンクのもの、根元にレバーのようなものがいくつかついていた。

「ハグって言ってたじゃないですか」

「こっちの方がきっと桂木さんも気持ちいいよ」

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