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blossom
第3章 Love2:知らない男
母の様子もだいぶ落ち着いていて、一週間ずっといる必要もないと分かったので、一旦自宅に帰ることにした。いや、正直に言うと、山根くんと距離をとりたかった部分が大きい。
午前中に様子を母の見に行って、三日後にまた来ることを伝えた。必要なものなど言ってくれればいつでも来ると言うと、安心した笑顔を見せてくれた。
自宅のある市内に戻り、家族でよく行く洋食屋さんでお昼を済ませることにした。近くのパーキングに車を止めて店へ入ると、少し遅めのランチ客でチラホラと席は埋まっていた。
「こんにちは」
「おや。珍しいね。一人?」
「はい。ここ、いいですか?」
カウンター席を指さすと、白髪だらけのご主人がにっこり笑った。
先に出されたアイスティをゴクリと飲んで、注文したオムライスを待っていると、カランコロンとドアが鳴った。
「オムライスを一つとアイスティ」
「はい、かしこまりました。」
(同じオーダーだ…)
どんな人なのか顔を向けると、生真面目そうな男性だった。
間もなくして、カウンター越しに同じものが二つ並べられた。
「おまちどうさまです。」
まるでお母さんの作った食事を楽しみに待っていた子供のような気分になって、少し笑ってしまった。
隣のその人もにっこり笑って、私に向かって肩を竦めた。
「いただきます」
誰に言うわけでもなくそう呟いたの聞こえた。なぜだか私まで嬉しくなって、私も同じように呟いた。
午前中に様子を母の見に行って、三日後にまた来ることを伝えた。必要なものなど言ってくれればいつでも来ると言うと、安心した笑顔を見せてくれた。
自宅のある市内に戻り、家族でよく行く洋食屋さんでお昼を済ませることにした。近くのパーキングに車を止めて店へ入ると、少し遅めのランチ客でチラホラと席は埋まっていた。
「こんにちは」
「おや。珍しいね。一人?」
「はい。ここ、いいですか?」
カウンター席を指さすと、白髪だらけのご主人がにっこり笑った。
先に出されたアイスティをゴクリと飲んで、注文したオムライスを待っていると、カランコロンとドアが鳴った。
「オムライスを一つとアイスティ」
「はい、かしこまりました。」
(同じオーダーだ…)
どんな人なのか顔を向けると、生真面目そうな男性だった。
間もなくして、カウンター越しに同じものが二つ並べられた。
「おまちどうさまです。」
まるでお母さんの作った食事を楽しみに待っていた子供のような気分になって、少し笑ってしまった。
隣のその人もにっこり笑って、私に向かって肩を竦めた。
「いただきます」
誰に言うわけでもなくそう呟いたの聞こえた。なぜだか私まで嬉しくなって、私も同じように呟いた。