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blossom
第20章 Love19:狂わせる男
その後も夫は毎晩のように私の身体を欲してくれた。

時に奉仕するかのようにじっくりと私の身体を愛し、また別の日には詰問を繰り返しながら少し乱暴に私を独り占めした。


ヘッドフォンをつけて何かを聞くようになった。音楽ではないことは分かっている。でも、私には問いただすことなどできなかった。


「ママ、下着脱いできて」

子供たちが起きているタイミングでも、そう言われるとやむ無く洗面所へブラとショーツを脱ぎに行く。脱いだショーツを渡すように言われるときもあった。

夫の性癖は頭で理解できるものではない。こんな歪な愛情表現なのに、私は求められていることが嬉しかった。常にセックスが傍にある生活が私を女でいさせてくれているのだ。

冴島さんと再び会うことになっていた週明けも、私の都合がつかないと言って断ってしまった。満腹気味でそこまで食指が動かなかったのだと思う。


そんな日々の中、久しぶりにセックスレスのサイトを開けてみると、涼くんからのメッセージが三通届いていた。私はあの日以来開いていなかったのだ。


[ 大丈夫だった?]
あの日別れてすぐに送られていたメッセージだ。

それから二週間後の日付で、
[ 離婚に向けて動くことになったよ]

そして今日の明け方
[ 会いたいな…さくら]


散々迷った挙句、私は返信してしまった。
「涼くん大丈夫?」
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