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blossom
第20章 Love19:狂わせる男
経験のない私にも分かる。いわゆるSMの部屋だ。

「安心してさくら、嫌なことはしないから」

「なんだか…すごいね…」
見回せば見回すほど、過激なものが目に飛び込んでくる。

涼くんの唇は、私のおでこに触れながら囁いた。
「キス、してもいい?」

「ん…」
私は顎を上げて、涼くんの唇が触れるのを待つ。


両手で顔を支えられて、深い深いキスをした。耳を塞がれて、私の世界が淫らな舌の感触に支配されていく…

冴島さんの優しい舌使いとは違う、ちょっと強引に舌を擦り合わせてくるような乱暴さがあった。

カタンと私の手からバッグが落ちて、力が抜けてしまったことに気づく。


「どうする?あれ、してみる?」

指をさした先には、天井からぶら下がっている手錠のようなものがあった。

「怖くなったら外してね」

「分かってるよ」

コートを脱いで台に置くと、服のまま手首にベルトのような手錠を巻かれた。

身体が自由に動かせないというだけで、こんなにドキドキしてしまうのか…

服とブラを一緒に目繰り上げられて、潰れた乳房が丸見えにされてしまった。

「コレ旦那さん?それとも…別の男?」
首を振って、夫だと伝えた。

「嫉妬深そうな人だね、相当。一個くらい増えても分かんないかな?」

涼くんは胸元に顔を近づけてきた。
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