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blossom
第20章 Love19:狂わせる男
「まだ…起きてたの?」
(また聞いてる…)
「あぁ」
「私、もう寝るけど…」
夫の背中に話しかける。
(誘われるかな…?誘われたら笑顔で。)
「ママ?」
振り向いた夫は、笑顔だった。
「なぁに?」
「いや、なんでもないや。おやすみ。」
そう言うとビールをついだグラスを空にして、またテレビに目をやる。明らかに興奮している目をしていたけれど、その夜は私が眠るまでベッドには来なかった。
昼間の疲れもあって、私はすぐにぐっすりと眠ってしまった。
そして、いつもと変わらない朝、みんなを送り出してHoneysのパートに向かった。
パート終わりにスマホを見ると、夫から[今日帰りは遅くなるから、夕飯要らないです。]というLINEが入っていた。
大きな袋を2つも持った夫が帰宅したのは、子供たちはとっくに眠っている時間だった。
「思ったより遅くなっちゃって」
廊下のドアを開けると、せっせと荷物を寝室に運んでいた。
「お疲れ様、手伝おうか?」
「いや、いいよ。それより、ここに座って。」
楽しそうな声で、私に鏡台の前の椅子を勧める。
「目を閉じて、両手を出して」
「なぁに?」
(プレゼント?なにか特別な日だったっけ?)
言われるままに目を閉じ、両手を受け皿のようにして、夫の方へ差し出した。
グルグルグルと両手首の周りに紐が巻かれたのが分かり、すぐに目を開けた。
「えっ?ちょっと、パパッ!やめっ」
ぎゅうっと絞ると、あっという間に結び目を作ってしまった。
(また聞いてる…)
「あぁ」
「私、もう寝るけど…」
夫の背中に話しかける。
(誘われるかな…?誘われたら笑顔で。)
「ママ?」
振り向いた夫は、笑顔だった。
「なぁに?」
「いや、なんでもないや。おやすみ。」
そう言うとビールをついだグラスを空にして、またテレビに目をやる。明らかに興奮している目をしていたけれど、その夜は私が眠るまでベッドには来なかった。
昼間の疲れもあって、私はすぐにぐっすりと眠ってしまった。
そして、いつもと変わらない朝、みんなを送り出してHoneysのパートに向かった。
パート終わりにスマホを見ると、夫から[今日帰りは遅くなるから、夕飯要らないです。]というLINEが入っていた。
大きな袋を2つも持った夫が帰宅したのは、子供たちはとっくに眠っている時間だった。
「思ったより遅くなっちゃって」
廊下のドアを開けると、せっせと荷物を寝室に運んでいた。
「お疲れ様、手伝おうか?」
「いや、いいよ。それより、ここに座って。」
楽しそうな声で、私に鏡台の前の椅子を勧める。
「目を閉じて、両手を出して」
「なぁに?」
(プレゼント?なにか特別な日だったっけ?)
言われるままに目を閉じ、両手を受け皿のようにして、夫の方へ差し出した。
グルグルグルと両手首の周りに紐が巻かれたのが分かり、すぐに目を開けた。
「えっ?ちょっと、パパッ!やめっ」
ぎゅうっと絞ると、あっという間に結び目を作ってしまった。