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blossom
第22章 Love21:私だけの男
豪華な食材が贅沢につかわれた食事は、普段は飲まない日本酒を美味しく感じさせてくれた。
「ママ、今まで本当にごめんね。これからは気持ちをちゃんと伝えるよ。不安にさせたりしないように頑張るからね。」
細長いケースから、可愛らしい桜をモチーフにしたピンクダイヤのネックレスが取り出された。
「どうもありがとう。私、何も用意してなくて」
「さくらは居てくれるだけでいい」
そう言って、少し手こずりながらも私にネックレスを着けてくれた夫。かわいい人と微笑んでしまう。
「ほっぺが赤くなってきたね?酔った?」
「だって日本酒は飲みなれてないし…」
「眠たくなる前にマッサージ呼ぼうかな」
「うん、その方がいいかもね」
部屋から電話をすると、間もなく人が訪ねてきた。入口を入ったところで少し会話をしていたけれど、私には聞こえなかった。何より、酔ってフワフワする感覚で手一杯だったのだ。
「失礼致します」
入ってきたのは白衣を着た男性だった。挨拶と自己紹介を済ませたその人は、私の方へ近づいてくる。
「足と腕、腰と伺っておりますが、よろしいでしょうか?」
「え?あ…パパ?あれ?」
夫の姿は消えていた。
「ごめんなさい。どこに行ったのかな?」
「奥様への施術と承っております。どうぞ、あちらへ。うつ伏せになっていただいて。」
(やられた!)
夫の企みに気づき断ろうとするも、受け入れてもらえず仕方なくマッサージを受けることにした。
「強さなど、何なりと仰ってください」
男の手が足の裏を揉み始めた。
(そう…別にただのマッサージだ。気にする方が恥ずかしい。堂々としてよう。)
徐々に手は上がってきたけれどタオル越しだったし、いかがわしいことなど何も無い。
血行が良くなり身体がポカポカと温まり、その上お酒の力も相まって睡魔を呼び寄せてしまった。
「ママ、今まで本当にごめんね。これからは気持ちをちゃんと伝えるよ。不安にさせたりしないように頑張るからね。」
細長いケースから、可愛らしい桜をモチーフにしたピンクダイヤのネックレスが取り出された。
「どうもありがとう。私、何も用意してなくて」
「さくらは居てくれるだけでいい」
そう言って、少し手こずりながらも私にネックレスを着けてくれた夫。かわいい人と微笑んでしまう。
「ほっぺが赤くなってきたね?酔った?」
「だって日本酒は飲みなれてないし…」
「眠たくなる前にマッサージ呼ぼうかな」
「うん、その方がいいかもね」
部屋から電話をすると、間もなく人が訪ねてきた。入口を入ったところで少し会話をしていたけれど、私には聞こえなかった。何より、酔ってフワフワする感覚で手一杯だったのだ。
「失礼致します」
入ってきたのは白衣を着た男性だった。挨拶と自己紹介を済ませたその人は、私の方へ近づいてくる。
「足と腕、腰と伺っておりますが、よろしいでしょうか?」
「え?あ…パパ?あれ?」
夫の姿は消えていた。
「ごめんなさい。どこに行ったのかな?」
「奥様への施術と承っております。どうぞ、あちらへ。うつ伏せになっていただいて。」
(やられた!)
夫の企みに気づき断ろうとするも、受け入れてもらえず仕方なくマッサージを受けることにした。
「強さなど、何なりと仰ってください」
男の手が足の裏を揉み始めた。
(そう…別にただのマッサージだ。気にする方が恥ずかしい。堂々としてよう。)
徐々に手は上がってきたけれどタオル越しだったし、いかがわしいことなど何も無い。
血行が良くなり身体がポカポカと温まり、その上お酒の力も相まって睡魔を呼び寄せてしまった。