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blossom
第4章 Love3:若い男
ロフト付きのワンルームの小さなアパートだった。外階段を上った一番奥の部屋。
通された部屋の中はそれなりに片付いていたし、キッチンも使っている気配があった。コンロは二口あって、お風呂とトイレも別。仕送り?バイト?
冷蔵庫も中くらいのサイズ。ビールの箱があるから、やっぱり大学生か。
一瞬で色々と目に入ってしまうのは、女のサガだろうか。
「汚いっすけど、座ってください。」
テーブルの前に座って、途中コンビニで買った紅茶のペットボトルを開ける。
「佐野くんって、何歳なの?」
「二十歳っす。先月誕生日で。」
「おめでとう!乾杯!」
佐野くんのコーラのペットボトルと乾杯する。
「パスタかチャーハンくらいならすぐ作りますけど…」
「手伝おうか?」
「いやいや、お客さんにそんなこと…」
「でも主婦だから、手際は負けないよ」
「座っててください」
「ねぇ、佐野くん?」
キャベツを切りながらこっちに顔を向けた。
「なんっすか?」
「敬語…やめない?疲れない?」
「いや、使わない方がキツいっす。」
「そっか」
「桂木さん、アンチョビいけます?」
「いけるいける、好きだよ」
「じゃ、キャベツとアンチョビのパスタで」
「やったー、嬉しい!」
あっという間に出来上がったパスタを、取り分けながら食べる。
無口かと思っていたけれど、案外よく喋る子で、話は尽きなかった。
「で、さっきの話にもどるんだけど…」
「…高野の話っすか?」
「うん。」
お皿が空になりかけたころ、やっと本題に切り込めた。
通された部屋の中はそれなりに片付いていたし、キッチンも使っている気配があった。コンロは二口あって、お風呂とトイレも別。仕送り?バイト?
冷蔵庫も中くらいのサイズ。ビールの箱があるから、やっぱり大学生か。
一瞬で色々と目に入ってしまうのは、女のサガだろうか。
「汚いっすけど、座ってください。」
テーブルの前に座って、途中コンビニで買った紅茶のペットボトルを開ける。
「佐野くんって、何歳なの?」
「二十歳っす。先月誕生日で。」
「おめでとう!乾杯!」
佐野くんのコーラのペットボトルと乾杯する。
「パスタかチャーハンくらいならすぐ作りますけど…」
「手伝おうか?」
「いやいや、お客さんにそんなこと…」
「でも主婦だから、手際は負けないよ」
「座っててください」
「ねぇ、佐野くん?」
キャベツを切りながらこっちに顔を向けた。
「なんっすか?」
「敬語…やめない?疲れない?」
「いや、使わない方がキツいっす。」
「そっか」
「桂木さん、アンチョビいけます?」
「いけるいける、好きだよ」
「じゃ、キャベツとアンチョビのパスタで」
「やったー、嬉しい!」
あっという間に出来上がったパスタを、取り分けながら食べる。
無口かと思っていたけれど、案外よく喋る子で、話は尽きなかった。
「で、さっきの話にもどるんだけど…」
「…高野の話っすか?」
「うん。」
お皿が空になりかけたころ、やっと本題に切り込めた。