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満たされないシェアハウス
第3章 ス・キ
今日も
冬馬の帰りは遅いだろう
そう思った私は
仕事帰りに同僚と夕食をすませて
家に帰った

すると
部屋には電気がついてて
玄関には冬馬の靴

うそ
今日はもう帰ってたの?

慌てて部屋に入ると
冬馬は
ひとりでビールを飲みながら
ご飯を食べていた

「おーおかえりー」

「あ、うん、ただいま。
今日は早かったんだ」

「そうそう。
早う終わったから
あ、琴姉の飯
食わしてもろうてんで」

私の飯?
あぁ、残り物のことね

「あーいいよ。残り物だし」

「いやいや
すげー美味いし懐かしいし最高やん。
やっぱ食堂の娘やんなぁ」

「またぁー。
そんなこと言って
食費浮かそうとしてるだけでしょ」

とは言え
褒められるのは
悪くない

そして
気がつくと
また冬馬のペースに
巻き込まれてる自分に気づく

なんなんだ、こいつは

でも
数日前に
あんなことがあったとは思えない
雰囲気にしてくれて
正直、私はホッとしていた

「ほんまやで?
コンビニで買わんで
ほんま良かったわ。
この玉子焼きとか最高やし
レンコンのピリ辛のやつとか
売れるで」

「若いくせに
オジサンみたいね。
あーでも
豪快な食べ方は
さすが若者らしくて
気持ちいいわ」

冬馬が
ガツガツ食べてる様は
見ていて気持ちいい

黒田さんは
こんな感じじゃなかったもんな…
そもそも
私の料理なんて
食べてくれなかったし

「あ、琴姉
風呂入ってきてええで。
俺、さっき入ったし」

「あーでも…
帰ってきたばっかりだから
コーヒーでも飲んでからにする」

私は
冬馬の食べっぷりが
もっと見たくて
コーヒーを入れて
冬馬の前に座った

けど残念ながら
その頃にはもうお皿は空っぽ

「足りる?」

「足りひん」

「まだビール残ってるもんね」

「なんか食いたい」

甘えるのも上手

「枝豆のニンニク炒め」

「食いたい!」

「油揚げのピザ」

「なんやそれ!食いたい!」

何よ、その可愛い笑顔

「クスッ、ちょっと待っててね」

「琴姉最高ー!」

バカ冬馬

けど
こんな彼氏がいたらいいなと思う

子供の頃から
店の手伝いをさせられてた私は
料理が得意だ

けど
黒田さんと
付き合ってた時は
この腕を振るうことができなかった

だって
黒田さんは
家に帰って
奥さんの手料理を
食べなきゃいけなかったから
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