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満たされないシェアハウス
第5章 ダ・レ
えっ……今…

離婚したという
その言葉を聞いて
私の頭によぎったのは
そんな感情だった

離婚するからと
何度も言ってたあの時に
どうして離婚してくれなかったの

信じてたのに

好きだったのに

あなたは
身体目的だったのかもしれないけど
それを知っても
あなたと別れたことが
地獄のように悲しかったのに…

「だから会いにきた。
琴音に…会いたくて」

どういう意味…
会ってみたかっただけ?
会ってどうするつもり…

「そんな…」

「部屋に…入れてもらえないか」

なんで…
なんで今なのよ
あんなに部屋に来るのを
嫌がってたのに…
どうしてあの時に
そう言ってくれなかったのよ
あの時
こうして部屋に来て欲しかった
いつもいつも
あなたを待ってた
この部屋で
朝が来るまで
一緒に過ごしたかったのに…

「琴音、悪かった。
もう、寂しい想いさせないから」

「黒田さ…」

寂しい想いをさせない
そう言いながら
黒田さんは玄関の中に入ると
私の手首を掴んだ

その瞬間
黒田さんに抱かれている自分が
フラッシュバックのように
脳裏に浮かぶ

「やり直したいんだ。
今更なのは分かってる。
けど…琴音のことが
忘れられないんだ」

「嘘…」

だって
あれから何年も経ってるのに
それに
黒田さんにとって私は…

「信じてもらえないかも知れないけど
本当に忘れられなくて
琴音のことばかり考えて
…どうしようもないんだ…
琴音だけ
琴音だけなんだ」

信じちゃだめ…
そんなの
また嘘に決まってる
そう思いながらも
手首を掴む黒田さんの手を
払い除けることができない私は
ほんの少し
…抱きしめられたい
あの頃のように
キスして欲しいと
思ってしまう

黒田さん、私ね
誰ともしてないんだよ
あれから

冬馬もね

ただの幼馴染なの

抱きしめてくれることも
キスしてくれることも無くて
…寂しいの

「だから琴音
もう一度だけ
俺にチャンスをくれないか」

そう言われて
言葉を探していた、その時
玄関の外
少し遠くから
微かに話し声が聞こえて来た

「ほんま久しぶりやなぁ…」

「お前、相変わらずあの仕事?」

あの声は
冬馬と辰巳

どうしよう
二人が帰って来ちゃう!

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