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満たされないシェアハウス
第8章 拷問

俺は
驚く琴姉を見下ろしたまま
優しく琴姉の頰に触れた
「ずっと女おらんねん。
琴姉も寂しいなら
恋人みたいなこと
せぇへん?
満たされるために」
俺に心が無いんやから
恋人みたいなことしたって
満たされることはない
そんなん分かってるけど
もう
我慢でけへん
添い寝なんかじゃ
満足せえへんねん
「えっと…その…
みたいなって…?」
琴姉は
すぐに断ったりせず
そんなことを聞いてきた
嫌がってる感じではないみたいや
「せやな…」
言うか?
もう言うてまうか?
とりあえず
言うてみるか?
「キス…とか…」
エッチしよ
とかは言わへん
もう若干
勃ちそうになってるけど
それは必死で我慢する
せやからせめて
キスくらいしたい
断られてもしやぁない
そう思うてたけど
琴姉は…
「私なんかでいいなら…」
そう言って
視線を泳がせた
「ほんまに?!」
「…うん。
あたしも…ずっとしてないし」
「すげー嬉しいけど
嫌々なら断ってな?
そんなんやったら
俺、したないし」
「嫌々なんかじゃなくて
あたしも…満たされたいし
だったら…冬馬がいいかなって」
生唾を飲み込んで
喉仏が動いたの
見られたやろか…
キスくらいで生唾飲み込む
余裕のない歳下の男やとか
思われたないのに
「ありがとうな。
俺も琴姉やから
こんなことお願いしてるんやで?
てゆーか
こんなこと提案したん
初めてやし」
「…うん。
あたしも…」
「わかってる。
おかしな女とか
全然思うてないから」
「…うん」
それから俺は
一度ニヤリと微笑んで
頰に触れてた手を
琴姉の耳元に移動させ
耳たぶに優しく触れた
すると琴姉は
ゆっくりと目を閉じて
その時を待った
そして俺は
何度も内緒で奪っていた
琴姉の唇に
唇を重ねた

