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スカーレットオーク3
第2章 2 優樹
 次の日、直樹は仕事だったが緋紗は休みだ。(休みで良かった。身体中痛い……)

昨晩の激しい情事で筋肉痛になったようだった。(直樹さん平気なのかしら)



 直樹は林業に従事しており普段から肉体労働が多い。

そのおかげか、もう四十代半ばなのにもかかわらず、筋肉質でたるみもなく程よい厚みもった肉体だ。

緋紗は直樹の身体を思い出しながら『もっとこんな時間が欲しいな』と昨日の直樹の言葉を頭の中でリピートさせて熱くなっていた。





「ただいまー!」

 夕方、優樹が元気な声で帰宅し、まっすぐに台所へ向かい緋紗のもとへやってきた。

「どうだった?」

「楽しかったよ。でもご飯が美味しくなかった」

 優しく緋紗は笑って優樹の髪を撫でる。



「今日はカレーだけどいい?」

「うん。お母さんのカレー大好きだよ」

 まだ緋紗より頭一つ分小さい背の優樹は緋紗の背中に手を回し、胸に顔をうずめて匂いを胸いっぱいに吸い込んでいるようだ。

(あーあ。こんなとこ直樹さん見たらムスっとするんだろうなあ)

「ほら、ちゃんと手洗いうがいして。荷物おいておいで」

「はーい」

 優樹は緋紗の言う事に素直に従って部屋に行った。
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