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スカーレットオーク3
第4章 4 陶芸教室
「しっかりしてきたなあ。俺も歳とるはずだよ」
豊かだが半分白くなった髪を撫でつけ、穏やかな微笑みを浮かべながら言う。
男手一人で娘を育ててきた和夫の苦労と努力は計り知れない。
何度か見合い話も出ており、娘の和奏も反対することはなかった。
むしろ誰かいたほうがいいのではないかと和奏のほうが勧めるくらいだった。
しかし和夫の中には、いつまでも褪せることのない小夜子が星のように輝き続けているらしく、再婚することはなかった。
きっとこれからもないだろう。
確かに緋紗でさえも小夜子の存在はいまだに大きい。
和夫にとってはなおさらだろう。
二人の結びつきに胸を打つものを感じさせている。
「まだまだ若いですよ。でも子供が大きくなると歳とったって実感がわきますよね」
「うんうん。和奏なんか高校生になってますます小夜子そっくりだよ」
「確かにあの存在感は半端ないですねえ。でも和夫さんにも似てて。優樹の面倒をよく見てくれましたよ」
「でもやっぱり直樹とは喧嘩仲間みたいになるんだなあ」
「ほんと」
二人で笑った。
豊かだが半分白くなった髪を撫でつけ、穏やかな微笑みを浮かべながら言う。
男手一人で娘を育ててきた和夫の苦労と努力は計り知れない。
何度か見合い話も出ており、娘の和奏も反対することはなかった。
むしろ誰かいたほうがいいのではないかと和奏のほうが勧めるくらいだった。
しかし和夫の中には、いつまでも褪せることのない小夜子が星のように輝き続けているらしく、再婚することはなかった。
きっとこれからもないだろう。
確かに緋紗でさえも小夜子の存在はいまだに大きい。
和夫にとってはなおさらだろう。
二人の結びつきに胸を打つものを感じさせている。
「まだまだ若いですよ。でも子供が大きくなると歳とったって実感がわきますよね」
「うんうん。和奏なんか高校生になってますます小夜子そっくりだよ」
「確かにあの存在感は半端ないですねえ。でも和夫さんにも似てて。優樹の面倒をよく見てくれましたよ」
「でもやっぱり直樹とは喧嘩仲間みたいになるんだなあ」
「ほんと」
二人で笑った。