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第2章 　アクシデント

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　移動中に由紀から説明されたのは、マジックショーのアシスタントが、階段で足を踏み外して転落し、気絶したとのことだった。
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　現場に到着すると、アシスタントの女性は意識を取り戻していたが、足をねん挫したらしく、男性社員の肩を借りて立つのが、やっとの状態であった。
　その状況を見て、女性アシスタントの出演は無理だと、その場にいる全員が感じていた。
　怪我した女性アシスタントは、男性社員ともう一人の女性アシスタントの肩を借りて、控室へと運ばれていった。

　これから始まるという、マジックショー直前のアクシデントに、重い空気が流れる。
　手品師のミスター・エロックは、頭を抱えていた。
　パーティーのメインイベントの一つである、マジックショーを中止する訳にはいかないため、アシスタント一人でのショーに段取り替えすることで、ショーの続行は決定した。
　小林部長とミスター・エロックは、打ち合わせのため控室へと向かい、優夏ら社員たちは、ショーの準備を進めることになった。