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好きと依存は紙一重
第5章 好きと依存は紙一重
「はぁ、そないに締めへんどぉくれやす……」
「だ、だってぇ……気持ちいんだもん……」
 涙目で言う未亜を抱きしめ、そっと髪を撫でる。それだけで過度な緊張は解け、余計な力が抜けていく。
「動くさかい、背中に手ぇ回しとぉくれやす」
 未亜は小さく頷き、連の背中に手を回してしがみつく。

「すんまへん、優しゅうできそうにあらしまへん」
 連は触れるだけのキスをして謝罪をすると、腰を打ち付ける。奥を抉るような律動に、未亜は力いっぱいに連にしがみつく。
「んああぁっ! 奥、やぁ……! あっ、アッ……んんっ!」
 奥を擦り上げられ、強すぎる刺激に、連の背中に爪を立てる。逃げ出してしまいたいほどの快楽なのに、連と離れたくなくて、気がつけば連の腰に足を絡ませていた。

「あぁっ、ゃ……! 連、好き……ああぁっ!」
「うちも、未亜のこと愛してます」
 愛の言葉を囁かれ、多幸感で心が満たされていく。連に愛の言葉を囁かれたことは何度もあるが、ここまで幸せな気持ちになれたのは、これが初めてだ。

 連は未亜の一番弱いトコロを擦り上げ、それに過剰反応した未亜は、連のソレを締め上げた。
「くぁ……っ!」
 あまりにも強すぎる快楽に喉を仰け反らせ、躯を大きく跳ねさせる。それがトリガーとなり、連はラストスパートをかけた。飛びかけていた意識が引き戻され、連の背中に何度も爪を立てながら絶頂へと昇りつめていく。

「ひあっ、ああぁっ! も、りゃめっ! イっちゃ、んっ、ああああぁっ!!」
「未亜……っ!」
 連にしがみついて果てると、そのまま意識を手放してしまった。事切れる直前、連に名前を呼んでもらえた幸福感で頬を濡らした。

 未亜が目を覚したのは、日付が変わってからのこと。喉の違和感に咳き込むと、背中を擦られた。
「あれだけ声出したんやさかい、咳も出るやろうな。なんか飲みます?」
 常夜灯で薄暗い部屋の中、柔らかな連の声が心地よく耳に届く。両想いになってからの初夜であることを思い出し、頬が緩む。
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