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第25章 健治との旅行

広美は要所で頭の中に出てくる太田の顔を打ち消し、健治の事を思い浮かべていた。

そして広美は健治との待ち合わせ場所に到着した。

(えーと、まだ健治さん来てないか)
(それもそうね、時間には早すぎたみたいね)

広美は健治に先に着いた事を電話で報告した。
もうすぐ健治も到着すると聞き、広美はしばし時間を潰した。

「おーい、広美」
「悪い、待たせちまったな」

健治は待ち合わせ場所に到着し、広美を見つけ声をかけた。

「全然大丈夫ですよ」
「私が久しぶりの旅行にワクワクしちゃって先に着いただけですから」

広美は笑顔で健治に返事をした。

「そうだな、旅行楽しみだよな」
「泊まる宿は温泉が有名みたいだからさ、早く入りたいな」
「ここから電車で一時間ぐらいで着くからさ、行きの道中、久しぶりに色々と話ししようか」

二人は久しぶりに恋人の会話を楽しみ、そして電車に乗り込んだ。