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第9章 【無い物ねだりの先には報復だけでしょうか？】

「え…？」




「社長の知ってる瑠香ちゃんか、まだ知らない私でするか…」




体勢を整え、挿入る寸前。
先端がもう入口に当たっている。
手で握りながら目で仰ぐ。




「そんなのどっちでも俺得じゃん……」




「ねぇ、どっち…？早く挿れたいんだけど」




「じゃあ知らない瑠香を見てみたい」




言い終えると同時に挿入った。
少しキツく感じたが充分に濡れていたからすぐに慣れ始めた。




ゆっくり腰を下ろしていく。
堪らなくこっちも声が出た。
上半身を起こした彼の手が私の腰の後ろに回る。
支えられながら上下に揺れた。




根本まで深く挿入る刺激が頭の先まで痺れさせる。




嗚呼……ヤバい。
腰が止まらなくなる。
円を描くようにうねる。
イキそうで届かない。




まだ味わいたい。
指で彼の口内を掻き回す。
舐められたり歯を立てられたり……
感じるたびに締まる。




「瑠香……っ堪んねぇな…っ！」




「胸触って」




言われるがまま強く揉みほぐす。




違う……そうじゃない。
指で摘まれて転がされるけど。
頭ごと引き寄せる。




「舐めてってば……そう、もっと…しゃぶって」




躊躇なく卑猥な言葉が出てくる自分に驚いた。
どんどん支配力に駆られていく。




「最高っ…！」




ほとばしる汗と体液。
向かい合いながら繋がる身体。




いつの間にか下になり上から激しく突かれている。
ガクガクする足も反り返った背中も自分の意思じゃない。
快楽が近付いたり遠ざかったり。




適度な波を行き来している間に力を緩めた気がしたから思わず首から引き寄せる。




「待って……まだイかないでっ…！」




お腹を押して動きを止めようとしたけど止めてもらえなかった。




待って……まだあと一回イキたいの。
射精する前にもう一度絶頂を味わいたかった。
でももう限界に達していたみたい。
根本まで深く一気に突き上げて痙攣した。




覆い被さった身体は肩で息をしている。
熱い……汗だくだ。
ゆっくり抜いて使用済みのコンドームを外した。
隣に一緒に寝そべる。