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不埒に淫らで背徳な恋
第11章 【最終章 背徳没倫〜人の道から外れ、道徳に反する〜】





心に封印なんて出来なかった。
目の前にしたら全部思い出した。
拒絶ではなく求められて震えたの。
身も心も熱く蕩けていく。
私をあんなに淫らに乱すのは彼だけだ。




やっぱり自分に正直で居たいから。




ごめんなさい……ごめんなさい。
温かいその手を離すと決めたこと、許してください。




とにかく本音をぶつけよう。
嘘のない私を見せよう。




(駅前の○○カフェで待ってます)




終わりそうな時間帯にメールを入れて身支度を整えた。
まだ返事なんて来ないとわかっている。
来るまで待つつもりだ。
鍵を持ち、パンプスを履いたその時。




ピンポーン!と鳴り響くインターフォン。
びっくりして静かにそっとドアスコープを覗いたら外にはもう春樹さんが立っていた。




え、何で…!?
もしかしてすでに終わって待っててくれたとか!?




慌ててドアを開け目が合った瞬間、もう抱き締められていた。
中途半端に開いたドアを春樹さんの手が閉まるのを止める。
そのまま中に入った私たちはドアにもたれたまま。




「ごめん……仕事早く切り上げてきたんだ。連絡来るまでずっと下で待ってた」




「今日は……外で会いたかった」




「何で?来ちゃダメだった?」




「だってここだと…こうなっちゃうから」




「こうなるって?抱き締めること?俺が触れちゃうの、そんなイヤ?」




「違っ…」




否定しようとしたらもう重なっていた。
嫌だ…と首を振る。
拒んでも拒んでも舌が入ってくる。
息……し辛いほど吸われて、このままだと酸欠になっちゃうよ…!




キス……される資格ないの。




着ていたコートを脱がされる。




「待ってっ……話があるの」




「抱いてから聞くよ」




「ダメ……先に聞いて」




「言ったよな?別れ話なら聞かないって」




「でもちゃんと聞いてよ」




「今は嫌だ」




首筋に這う唇がチクン…と跡を付けた。
一番目立つ場所にキスマーク。




出掛けるはずだったから玄関先しか明かりは点いていない。
ヤバい……このままじゃ寝室に連れ込まれる。











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