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不埒に淫らで背徳な恋
第11章 【最終章 背徳没倫〜人の道から外れ、道徳に反する〜】

「やっぱり佐久間マネージャーって格好良いです」
「え…?急に何…?」
社用車のキーを取りポケットに入れる。
ん…?今日何かあったっけ?
「皆がつい目で追っちゃうくらい美人だし仕事も出来て頼りになるし本当どこが抜け目なのかなって」
「いや〜そんなに褒められても」
え、笑うとこなんだけど!?
普通に皆、頷いてるし。
有り難いお言葉ですが本当に皆どうしちゃったの!?
「最近特にフェロモン出てるので気をつけてくださいね?」
フェロモン!?何それ!!
「気付いてないんですか?さすがモテ女ですね」
いやいやいや、話が見えないんですけど?
素直に喜ぶべきなのか!?
褒め言葉として受け取っとく!?
「ありがとう、行ってきます」
みなみちゃんはたまにこうして言葉にして私に活を入れてくれる。
だからつい彼氏みたく頭ポンポンしちゃうあたりは癖なので大目に見ておもらおうかな。
女子でも惚れちゃいますよ、と言われたこともある。
人たらし……ほどではないはず。
ただ皆が可愛いだけ。
ここの雰囲気が好きなんだよ。
もう年下キラーは言われなくなったのは春樹さんと婚約したからで、結局また言われ出すだろうな。
へいへい、年下好きですよ。
可愛いんだもん。
つい虐めたくなって夢中にさせたくなって……独り占めしたくなる。
でもそう思うのはただ一人だけで……って今までの行動見られてたら何の説得力もないだろうね。
本気になったのは一人だけなんだけど。
佐野 快…………
快くん…………
悔しいけど、会いたい。
私がこの世でただ一人、全てを許せた人。
理性が効かなかった人。
本気で手に入れたいって躍起にさせられた人。
手放しても忘れられず苦しめられた人。
いくら離れても惹き寄せられる。
思い出しただけで泣かせられる。
ムカつくくらい夢中にさせられてるのは私の方だ。
愛される方が幸せ…?
昔はずっとそうだと思ってた。
女は想われる方が幸せだと。
でも今は違う。
どうすれば想われるのかアレコレ考えるのは必要だと思う。
その上で愛されたら幸せにイコールするけど、もっと大切なこと。

