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夏といえば、寄宿舎生活だよね?
第1章 なぜ僕が寄宿舎生に?
それは、中2の6月20日のこと。

とつぜん担任の先生から
「勝人(かつと)くん、きみを寄宿舎生に推薦する」
と言われ、ビックリ。
寄宿舎というのは、最近国家が作った特別の教育施設で、国家の優秀な少年少女たちを集め英才教育を施すという…。
しかし、僕の学業成績は、惨憺(さんたん)たるもの。5教科の定期テスト平均点が50点台。英語だけかろうじて得意で、しかしそれも今までの最高点が70点という。
さらに僕は運動オンチで、いちおう部活に入っているがいわゆる底辺補欠である。補欠には2種類あって、試合に出る可能性がある一般補欠と、試合に出る可能性がほとんどゼロの底辺補欠がある。僕は後者なのだが、さらに酷いことに、僕はその底辺補欠の最下層にいる。底辺補欠でも、日常の練習に参加可能なものと、日常の練習でさえ参加を阻止されているものとがいる。僕は、その後者である。だから部活に出ても、僕は、年がら年中球拾い、そして暇なときはそこらじゅうを徘徊するという感じで。

「先生…、なぜ僕が寄宿舎生に?」
当然の疑問を、僕はぶつけた。
すると先生は声を低めて
「きみ、駅前の本屋で万引きしてるだろ?」
と…。
「本屋の店長からは犯人を引き渡せ、と言われてるんだ。しかしそんなことをすると、きみの名前や顔が明らかになって、わが中学も評判に傷がつく。そこできみにはしばらくそこへ行ってもらって、ほとぼりを覚まそうというわけだ。分かったか?」
じつはその万引き、僕自身の心の闇から起こした事件ではない。
僕は、中学の番長たちからいじめまではいかないが、パシリにされている。万引きも、その一環なのだ。
番長の父親は、この中学のPTAの会長だ。たぶん、そういう方面からの圧力があったんだろう。僕が捕まることで番長に捜査が及ぶような事態を防ぐ、トカゲのしっぽ切りというやつだ。
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