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ブレインウォッシャー
第3章 けじめ
 永田町の妖怪若月源一郎。現総理の名前をうろ覚えな俺でも名前を知ってる超大物という冠が薄っぺらく感じる程の大物政治家だ。電話一本で夜中でも総理大臣が飛んでくるという噂まである化け物だ。こいつの孫が嘉代子だ。ETERNALを潰した時源一郎は嘉代子を切り捨てた。祖父としてではなく政治家としての自分を取ったのだ。ここで俺は一度安堵したのだ。政治家としての源一郎を刺激しなければ取り敢えず火の粉は飛んでこない。と。甘かった。大甘だ。孫が可愛くない爺が居るわけなかった。五百万円で奴隷堕ちした孫娘を買い戻し復讐に燃えたとしたら?編集長は社会的に消され、オーナーは物理的に消された。この二人は露払いに太刀持ちだろう。源一郎の本命は調教を施した本人。つまり俺だろう。俺自身を直接狙ってくるならいいがスレイブの巣の従業員、特に友妃に手を出してくる可能性が高い。海外に逃がすというのが最善策だろうが手を打つのが遅すぎた。今から航空券とっても内容は筒抜けだろう。地球上に安全な場所は無いと思った方がいい。かといって五爪龍会に助けを求める事は出来ない。いかに国内一の武闘派ヤクザとはいえ相手が悪すぎる。詰んでいる。普通ならこの時点で打てる手はなく出来るだけ痛くなく死にたいなととことん後ろ向きな願いを神に祈るのだろうが俺には未だ一手残されている。
 翌日俺は従業員全員に一週間の休暇と臨時賞与を与えた。家族旅行でもしてこい。ブレインウォッシャーを使って命令した。これで国外は無理でも国内どこかに家族ごと移動する。僅か1%でも生き残る確率を上げてやる。これが彼らに出来るおれの精一杯だ。友妃は前オーナーがおふざけ半分で創った地下シェルターに入らせた。大手銀行の金庫なみの扉のここなら滅多に侵入される事はないだろう。事情を知っている友妃は泣いて嫌がったがブレインウォッシャーの力の前に屈した。
 翌早朝。自宅兼職場SMホテルスレイブの巣を出ると黒塗りの超高級車ベンツが止まっていた。まったく金持ちってやつは本当にベンツやBMWが好きだよな。後部座席から降りてきた今にも「あいるびーばっく」って言いそうな巨漢が口を開く前に切り出す。
 「行き先は若月邸でいいのかな?」
 苦笑いしながら近付いて来る巨漢の前で両手を頭の後ろで組む。 
 「抵抗しないからボディーチェックは優しくやってくれ。痛いのは嫌いなんだよ。」
 
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