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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
「とても苦しそうでした。矢に射貫かれていない片方の眼は透き通った青で、身体の色は淡い緑のそれは美しい優美かつ雄壮な龍です。矢が刺さった眼からは血がしたたり落ちて、苦しそうにもがいているのが観えました」



 ヨンは何も言わず、重い息を吐き出した。



「よく判った。言いにくいことを言わせて、済まない」
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