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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第22章 消えた女官と明らかになった真実
「かなり怪しい事件だな」



「でしょう?」


 明華は鼻の上に皺を寄せ、考えつつ指を折る。



「殺された妓生の首には明らかに鬱血の跡があった。もちろん、それだけで他殺と断定はできないけど、亡骸が見つかった室で自分から縊り死んだ形跡がない以上、自殺と決めつけるのはおかしい」
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