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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第40章 空を見上げて
 明華は室の片隅に置いてある文机に近づいた。文机などたいそうなものは、つい最近までこの家にはなかった。夢占で明華の存在が都中に知られるようになり、依頼者から来る書状に返事を書く機会が増えた。そのため、どうしても机が必要になり、古道具屋で中古品を手に入れたのだ。
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