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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第48章 永遠
「俺の明華」



 ヨンがまた眼を細め、端正な顔が近づいてきて、明華はそっと眼を伏せて唇を唇で受け止めた。


 夜目にも白い萩の花がひと筋の月光を浴びている。何ものにも染まっていない、穢れなき色は無垢な乙女を彷彿とさせる。



 ふと冷たさを含んだ秋の風が水面を渡り、白い花が揺れた。海音のように響いていた虫のすだきがいっそう高くなった。    
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