この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
† 姫と剣 †
第8章 刺客





扉が閉まったのを確認したリューイは、ルシアに居直る。



「ひと払いなど……いかがいたしましたか」


「リューイ……」



深緑の瞳に吸い込まれそうな感覚に陥ってリューイは、瞬きをする。




「いい加減……教えて?」



「…………………」



「死ぬかもしれないって……思ったあの時、やっぱりもっとリューイから過去のこと、聞いておくんだったって…それだけが後悔だった」



まだ迷いを見せるリューイに、「だから」と言葉を続けてルシアは力強い視線を送る。




「お願い。教えて」



「──────…」




切なげに揺れる、リューイの明るく茶色い瞳。




「どんな過去でも…受け入れるから」



「……ですが…」



「こんなに何も覚えていないんだもの。きっとすごくショックな出来事があったんでしょう?」




知識の豊富なルシアであるからこそ、大体見当がついている。



『解離性健忘』



きっと過去のショックな出来事をきっかけに、記憶が仕舞い込まれて…──────




「覚悟は出来ているから」





息を吸ったリューイは、そのままゆっくりとそれを吐き出す。



「あなたに記憶がないのには、ちゃんと理由があります」



ようやく口を開いたリューイに、ルシアは微笑む。




「………教えて」





依然として握られた手。


そこにリューイは視線を落とし、「ご存知ですか……?」と言葉を続けた。



/315ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ