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† 姫と剣 †
第12章 恋慕

舌のざらつきが、柔く互いの口内をくすぐる。
まるで何かの魔法のように、甘く感じる唾液が滴った。
「っ……はぁ……っ」
どれだけ唇を重ね、どれだけ舌を絡ませても、まだ欲しくて、足りない。
長い時間、今までの時間を埋めるように互いを貪る。
少しだけ震える手でリューイは、ルシアの服に手を掛ける。
まだ拭えない背徳感。
こうなる日が来るだなんて、文字通り夢にも思っていなかったので、正直戸惑いがある。
「姫………脱がします」
熱烈なキスの合間、断りを入れてくるリューイに、ルシアは蕩けた顔で笑う。
「そんなこと……いちいちきかないで……」
「すみません……」
「…それに…もう…私は姫じゃないって…」
「………………そうですね」
戸惑いが和らいで、リューイはゆっくりとそして丁寧にルシアの服を脱がした。
白い肌に、ベッドに金色の髪が広がる。
少し恥じらいながらも受け入れようとしているルシアを見下ろしながら、リューイは唾を飲み込んだ。
何も言わずにしばらく見つめられ、ルシアは恥ずかしさから体をもじもじと動かしていた。
腕で顔と胸を隠しながら、チラとリューイを見上げると、リューイも自分の上着を脱いだ。
「─────────…」
以前、ここで着替えていたのをチラと見た以来のリューイの体にドキドキとルシアの胸が鳴る。
立派に筋肉が張り巡らされた身体。
そして、顔を隠していた腕をルシアは伸ばしてリューイの胸に手を這わせた。

