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不倫研究サークル
第9章 ハプニング
「ワタシも入っちゃおう~」

陽菜は水着を着たまま湯船に入ってきた。

「う~~~ん、気持ち良い~~

うい~~~、良い湯だ~~」

お前は、おっさんか?
と、思いつつ、なるべく陽菜の方は見ないようにする。いくら水着を着ているとはいえ、JCの素肌は眩しすぎる。

「見て見て~、圭、お肌がスベスベだよ~」

「そ、そうだな」

「なに~? さっきからソッポを向いて。
もしかして、怒った? 水着きてたから 笑」


「バカ! そんなことある訳ないだろ」

「そうだ、やっぱり背中を流してあげようか?」

「いや、結構です」

「ワタシ、たまにパパの背中を流しているから、上手だよ」

「あれ? そういえば」

「ん、なに?」

「陽菜のお父さんって、見かけないけど、何している人?」

「パパは単身赴任中なの、家に帰ってくるのは年に二回くらい」

「どこにいるの?」

「ん~~、たしか今、シンガポールかな」

「海外にいるのか、大変だな」

「もう慣れちゃったよ。ワタシもママも。母子家庭にさ」

そうか、と思ったが案外、陽菜は寂しいのかもしれない。
父親に甘える代わりに僕に甘える、というか、からかっているというか、僕と接することを楽しんでいるのかもしれない。


「じゃあ、ワタシが先に身体を洗うよ」

「ああ、好きにしてくれ」

「水着を脱ぐから、見ないでね」


(なんだかんだ、やっぱり恥ずかしいんじゃないか)

「分かった、向こうを向いているよ」

僕は、洗い場に背を向けた。




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