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不倫研究サークル
第10章 不倫
「佳那さん?」

僕の問いかけには応えず、佳那は唇を合わせてきた。
直ぐに舌が滑り込んできて、僕の舌を捕まえると、ねっとりと絡みついてくる。今までに味わったことのない快感に、僕は、思わず声を漏らした。

「う……う……う」

佳那は、呼吸を荒くしながらも、徐々に舌の動きを激しくしていく。
僕も、それに応えるように舌の動きを強めた。

佳那が上から体重をかけてきて、豊満な胸を押し付けてくるので、僕も彼女の背中に手を回し、更に身体を密着させた。

これは一度、経験がある。セックスする前の男女が性欲をぶつける動作だ。
僕たちは今、欲情している。おそらく、このままセックスをすると思った。

息が苦しくなったのか、佳那が唇を離す。

二人とも荒い呼吸を整えながら、見つめ合った。


「圭君、昨日……、陽菜ちゃんと、したの?」

「いえ、してません」

「あの子が、子供だから? 自重したの?」

「はい……」

「まあ……、可哀そうに、キスまでしておいて」

「?」

「知っているのよ、あなたたちがキスをしているところを、見たから」

やはり、佳那に陽菜とのキスを見られていたのだ。

「す、すみません……」

「いいのよ、若い男の子と女の子だもの、そう言う事は起こり得るわ、ただ……」

言いかけて、佳那は再び唇を合わせてきた。

「んぐ……、んぐ」

あまりの激しさに、僕はまたも呻き声をあげる。

「わたし、ヒドイ母親だわ……、娘に、陽菜ちゃんに嫉妬したの」

一旦、唇を離したかと思うと、佳那は、それだけ告げると僕の唇を塞いできた。

頭の中で、『イケナイ』と思うが、抵抗できない。

昨夜から抑えてきた欲情が、爆発寸前だった。




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