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不倫研究サークル
第4章 生意気なJC
月曜日。

僕は、食堂の一角で小梢を待っていた。

僕たちは、仮初の恋人になる約束を交わした日から、ここで待ち合わせをして講義に出るようにしている。

磯村家のレビューのおかげもあり、『カテマッチ』からのオファーに対応すべく、僕は家庭教師のスケジュール作りをしていた。


「圭君、おはよう~」

暫くすると、小梢がやってきた。

「あ、おはよう」僕も挨拶を返す。

「どうだった? 家庭教師は」

「うん、生徒の女の子が、ちょっと生意気な子で大人しく勉強させるのに手間取ったけど、最終的には頑張って勉強してくれることになった」

さすがにJCとキスしたなんて言えない……。


「変な事にはならなかった?」

小梢が心配そうにのぞき込むが、相変わらず、上目遣いに見つめられるとドキドキしてしまう。


 やはり今日も可愛い。


「へ? いや、その、変な事って? 何の事かな~」

まるで、あの現場を見ていたんじゃないかと思うくらい、僕のやましい心を見透かす。

これが女のカンというものなのか?


ジー、という音がするくらい僕を見つめる小梢に、思わず目をそらしてしまう。

「圭君って、女の子に優しから少し心配になるの」

「僕が優しい?」

「うん、だって初めてわたしに会った時も、わたしのお願い聞いてくれたじゃない」

確かに、あの時、僕は戸惑いながらも小梢の『お願い』に応えた。
でも、それって優しさなのだろうか? 僕には分からない。

「圭君、わたし達って『嘘の恋人』だけど、だからと言って、わたしが悲しむような事をしないでね」

そう言うと、小梢は腕を絡めてきた。
最近、小梢のボディタッチが多くなった気がするが、悪い気はしない。

それに、どうして女の子って、良い匂いがするのだろう?




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