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不倫研究サークル
第4章 生意気なJC
やはり、陽菜は何か根本を違っている。
僕は相手の容姿だけを好きになるような人間ではない。

「陽菜ちゃん……」

「ヒナ! 呼び捨てにして欲しい」

「呼び方に何か違いがあるの?」

せっかく威厳を示そうとしたのに、まったくJCの思考にはついていけない。

「親密になれるじゃん、呼び捨ての方がさ。いずれカップルになるんだし」


「そういうものかな~」

(イカン、イカン、何を納得しているんだ僕は)

「コホン、では、陽菜。君は何か勘違いをしているよ。分かっていない」

「『僕は容姿だけで女の人を好きになるような男じゃない』って言いたいんでしょ。分かってるわよ」


(くッ! またしても先手を取られた!)

「わ、分かっているなら、なんで『可愛い』に拘るの?」


「分かってないな~圭は。女心をさ 笑」

(だ、だめだ……完全に形成逆転だ……、どう打開すれば良い?)

「とにかく、受験は自分のためのものだろ、僕と付き合うとかじゃなくて、もっと自分のために頑張らなきゃ」


「そうよ、圭のカノジョになるのも自分のためじゃない、だからワタシ頑張るよ」

(だ、ダメだ……、これは『ああ言えばこう言う』タイプだ……。理屈を屁理屈で返す面倒なタイプだ)

ここは、折れるしかない。

「よし、微妙にズレてるけど僕たちの目標は同じだ。 陽菜ち、いや陽菜の志望校合格だ」

「目標に向かって頑張ろう」

「うん!」



とりあえず……、僕の家庭教師は始まった。


不安な船出だけど……。




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