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ご褒美のあとは
第3章 カードゲーム
やさしく、って…いってたのに、いいの?
でも、よわかった…から、くるしぃ、のかな……?

もしそうなら、ちゃんと舐めてあげないと。

自分のせいで豊先輩が苦しんでいるのだと思うと、胸が締めつけられた。けれど“もっと”ができなくて、さっきよりもほんの少しだけ力を入れて舐め上げる。

「…っ、ダメだ!」

豊先輩が叫んで、アスパラガスを握っている私の手を包み込むように掴んだ。

「だ、め…?」

また、失敗しちゃった?

上手く出来なかったせいで豊先輩を苦しめてしまったことがツラくて、謝ろうとしても言葉がでてこなくて、情けなくて、視界が滲んでいく。

「うっ、ち、違う。違うよっ!真帆が駄目とかじゃ、ないんだ。全然、違うからっ」

両手を大きく振りまわしながら、豊先輩が叫ぶ。

「違うから、泣かないで。ど、どうしよう。ほら、泣き止んでっ」
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