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ご褒美のあとは
第3章 カードゲーム
もしかして………
まさか……
「一緒に暮らすって、ほんき…だったん、です…か?」
恐る恐る尋ねたら、豊先輩はそれはもう嬉しそうに頷いた。
「俺達は、一緒にいる時間がもっと長ければいいのにって思ってる。真帆は違うの?」
割れ目の中を拭いながら、充輝先輩が不安そうに質問してきた。
「っ…ち…がいません。でも、」
それって…つまり……
「一緒に暮らせば見えてくることってあると思うし、その上で、いつか誰かを選んで?」
私の躊躇いと罪悪感を読みとって、高志先輩がにっこりと微笑む。
今すぐ選ばなくていい。
その提案にほっとして、つい頷いてしまった。
それが“一緒に暮らす”も同意することになるって考えもせずに。
「…っ、えっと…っ」
後悔しても、もう手遅れで、
「そうと決まったら、もう一回ババ抜きするかっっ」
ソファに散らばってクシャクシャになっているトランプを豊先輩が掻き集め始めた。
私の拒否や動揺なんて視界に入らないように。
これから私は、
どうなってしまうのだろう……
…end
まさか……
「一緒に暮らすって、ほんき…だったん、です…か?」
恐る恐る尋ねたら、豊先輩はそれはもう嬉しそうに頷いた。
「俺達は、一緒にいる時間がもっと長ければいいのにって思ってる。真帆は違うの?」
割れ目の中を拭いながら、充輝先輩が不安そうに質問してきた。
「っ…ち…がいません。でも、」
それって…つまり……
「一緒に暮らせば見えてくることってあると思うし、その上で、いつか誰かを選んで?」
私の躊躇いと罪悪感を読みとって、高志先輩がにっこりと微笑む。
今すぐ選ばなくていい。
その提案にほっとして、つい頷いてしまった。
それが“一緒に暮らす”も同意することになるって考えもせずに。
「…っ、えっと…っ」
後悔しても、もう手遅れで、
「そうと決まったら、もう一回ババ抜きするかっっ」
ソファに散らばってクシャクシャになっているトランプを豊先輩が掻き集め始めた。
私の拒否や動揺なんて視界に入らないように。
これから私は、
どうなってしまうのだろう……
…end