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体育倉庫のハイエナ
第19章 19
 その後、奈津子はレンヤのペニスを、一旦は口から放した。

 レンヤのペニスは、奈津子の口から外れたその瞬間に、ビュン!っと弾力を持って反り返り、レンヤの引き締まった下腹に張り付いた。

 この時、長く喉元を塞がれていたせいで、奈津子の呼吸は相当に乱れていたけど、それは十分な空気を与えられても、平穏を取り戻すことはなかった。

 その理由は明白で、言わずもがな目の前にある、完全に勃起したレンヤのペニスに、興奮してしまったからだ。

 奈津子は驚愕の表情を浮かべている。

 目を丸くして、口をポカンと開けている。その迫力に圧倒されてしまったらしい。

 しかし呆然と眺めるうちに、その視線は次第にウットリとした恍惚を孕んでいき、やがてはレンヤの唇を見つめる際のものと、全く同じものになった。

 奈津子はレンヤの勃起したペニスを、レンヤの唇を見つめるように、眺めている。

 その恍惚に合わせて、口元にもまた、笑みが漂った。

 それは餌にあり付いた野良犬のように、とても卑猥で品のない笑みで、ここでも奈津子の本来の幼気な顔立ちが、その卑猥さをより色濃くしていた。

 程なくして奈津子は、なおもレンヤのペニスを眺めながら、幾度とない“舌なめずり”を始めた。

 実のところは、繰り返していた熱い溜息が、きっと唇も渇かしてしまっただけの話なんだろう。

 でも、奈津子のその“舌なめずり”は、明らかにその後の展開を予兆していた。
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