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イキ狂う敏腕社長秘書
第6章 【錯綜していく感情】
額にキスとかもいちいちキュンとさせられる。
「もう少し休憩したら帰ろうか」
カーテンを開け、すっかり暗くなった夜景を眺めながらマコさんは言った。
此処は、明里さんに失神させられた部屋だから…?
そっと背後から抱きついた。
「家………来ますか?」
「今日は送るだけにするよ」
どうして…?
明日、仕事早いんですか…?
明里さんにそう言われてるの…?
それともまた私を休ませるため…?
ねぇ、他の誰かのところに行ってたりしないよね…?
私と同じような子相手にしてたりするの…?
プライベートのマコさん……全然知らない。
どこに住んでるのか、家族とか、どんな街で育ったのか…とか。
本名すら知らない。
「美雨…?」
背中で静かに泣く私に気付いて振り返ってくれる。
泣いてるのバレたくなくて首に手を回し背伸びで抱きつく。
怖い………マコさんが突然消えて居なくなりそうな気がした。
「美雨…?どうした…?帰るの嫌…?」
心から素直に頷く私の髪を撫でる仕草。
ずっと一緒に居て同じ場所に帰りたい。
マコさんを私のものにしたい。
同じように私自身もマコさんに支配されたいの。
それは我儘なのかな。
「仕方ない子ね」と微笑みながらチュッとキスで許してくれる。
そんなに優しいと私……図に乗っちゃいます。
どんどん腹黒くなって平気で我儘言っちゃいますよ…?
「マコさん……」
「ん〜?」
「最初で最後の我儘、言っていいですか?」
真っ直ぐ見上げる視線が本気である事に気付いてくれたマコさんは真摯に受け止める体制に入ってくれた。
再び唇を重ねて深く舌を絡ませる。
離れないで………離したくない………
私の想い、ちゃんと届いて。
強く……強く抱き寄せる。
抱きしめ返してくれる温もりにまた泣いてしまいそう。
この温もりだけは本物だよね…?
溢れる想いが喉を震わせついて出る。
「マコさん………結婚しよ?」
「え……?」
自分が何を言っているのかわかってます。
考えて考えて……出た結論だから。
生物学上、男女だから問題はないでしょ?