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イキ狂う敏腕社長秘書
第13章 【狂愛、略奪】
ギリギリセーフで入った会議室。
社長の隣に座り職務を遂行するポーカーフェイスぶりは健在だ。
誰も知らない2人だけの秘密の関係をいくつも所有するのは困難だが堪らないスリルを味わえる。
デスクの下、そっと膝に乗せる手。
大胆な事をする私も嫌いじゃないでしょ。
このスリルを一緒に共有したいのはただ一人。
忠之さん、あなただけです。
躊躇しながらも重ねてくれる大きな手。
社長の方から絡ませてくる。
周りにバレないようにデスクの下の秘密。
ほんの数秒のドキドキ感はやっぱり良い。
会議が終わればまた糸を引くキスを交わしてる。
「今夜こそ来るだろ?」
「はい……」
「寝かせないからな」
「楽しみです……」
厭らしく絡む音だけが静かな社長室に響いていた。
いつまで保つかわからない。
でも私はこの関係をやめられない。
愛する人が複数居てもそれぞれの愛し方を貫いていく。
明日や明後日はまた他の人と一緒に居るかも知れない。
同じ人を愛しているかも知れない。
「ねぇ、キミのでイかせてよ」
でもきっとまた違う誰かの上で喘いでいるのかも知れません。
(END)