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BeLoved.
第43章 【彼の根底にあるもの。1】
「っあ、ん…」
覆い被さられ、再び口づけられて。
シートの背凭れもゆっくり倒された。
前留めのボタンがひとつずつ外され、胸が開かさせられていく。
ひとしきり口づけを愉しんだ彼は、その唇を今度は首筋に寄せ、舌全体を宛がい舐め上げていった。
「っ…あ……」
生暖かい感触に背筋はビクンと跳ね、唇の隙間からは声が漏れる。徐々に体の熱は上がってきたものの、まだ頭の中は冷静だった。
…本当に、ここで…『する』の?
車の中。しかもここはガレージ。
すぐそばには椎名さまたちもいらっしゃる。…声が漏れたら?あぁ…車だから大丈夫か…違う違う、そんなことじゃない。
こんな場所でなんて、よくないに決まってる。
…どうしよう。やめなきゃ。やめさせなきゃ。
眼下で揺れる、彼の黒髪。少し硬質なそれを愛でるように、指を絡める。…しかしわたしの頭の中は、どうすれば彼を制止できるか思案していた。与えられる刺激への反応も自然と途絶える。その時だ。
「い!……った」
突然走った痛み。思考も強制的に中断する。…鎖骨と胸の膨らみの間にきつく吸い付かれたのだ。後には…血が滲んだように真っ赤な痕。
───余計なことを考えるな。
そんな意思が込められていたんだと思う。
自分の行為は全て受け入れろ と。…この痕は戒めだ。
「…っあ!」
痕はひとつに留まらず、力は加減されたものの…ふたつ、みっつ…と数を増やしていく。
同時に、胸は柔らかさを楽しむように揉まれながら、ブラはたくし上げられて…ぴんと勃ち上がった突起がさらけ出されてしまった。
「やっ…あ…」
羞恥心を感じるより早く、口づけはそこに移される。
「…あぁっ……はっ…」
すぐに腔内の熱さに包まれ、前歯で甘く甘く噛まれ、吸い付かれて。反対側は指先で弾かれ、時折摘まみ上げられ、遊ばれて。
「やぁん…っ」
その度に嬌声は漏れ、腰は跳ね…わたしの中は疼いていった。