この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BeLoved.
第45章 【彼女の根底にあるもの。】

「やべーの。いきなり目ぇ醒めたわ。俺今、すげー冷静」

わたしも、凍りつきそうなくらい冷静です、流星さま。


「恋は盲目とはよく言ったもんだよな。俺も目が醒めた」

いえ、わたしは視界が霞んでよく見えません、麗さま。


『終わりにする』その言葉だけが全身に沁みていく。


「俺初めてだもん、自分以上に冷酷だと思った女。天秤掛けられて、俺らよくここまで耐えたよな、流星」
「それな、麗。俺自分がこんなドMとは思わなかったわ」


────あれ?声ってどうやって出すんだっけ。
それ以前に、呼吸ってどうやってするんだっけ。

苦しい。ドアノブにかけた手の指先まで、固まってしまったように動かせない。

なのに頭だけは怖いくらいハッキリと冴えていて、彼らの言葉を次々と焼き付けていく。

「今あいつの口座に振り込んであんの、そのまんま手切れ金ってことでいーよな?麗」
「口止め料込みでも上等だろ。…ま、探す身内もいねぇし、売り飛ばしてもいいけどね」


心臓の鼓動って、こんなに速かった?こんなに響いた?
体は固まったままなのに、どうしてこんなに震えるの。


「うーわっ、麗くんひでー。あんなベタ惚れだったのに」
「もういらねぇもん。テメーもだろ」
「まーな。俺ももういらねーわ」




──強くて、強引で、やさしくて
常に自分の道を歩んでいる彼らは。

わたしを好きだと言ってくれて
わたしを『特別』にしてくれた。


──だけど本当は『怖い』人たち。


いらないものはすぐに捨て去る

いらなくなったらあっさり切る

どんな時でも全ての基準は自分。

それが彼らだ。


誰が決めた?

『わたし』が『いらないもの』になることはないって。
/404ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ