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第9章 ９

その言葉で呼ぶと、流牙が熱く答えて、
さらに苛烈に扇情的に、私を求めてくれる。
羞恥心もプライドもとっくに、跡形もなく粉々に砕かれている私は、
その言葉で必要以上に連呼して流牙を呼んだ。

「････あああああっ･･　ひゃっ･･ああああっ･･････」

私の期待に想像以上に答えて、流牙の欲情の塊は大きく膨れて
私を内側からめちゃくちゃに擦り付ける。
気持ちよくて堪らない。感覚は全部、流牙を感じることだけに使われている。
柔らかいベッドのスプリングに沈み込む私の身体を
流牙は追い込んで激しく身を打ち付けてくる。

「ひゃあああぁぁああ･･･ぁぁああん・・・いくぅぅ・・いくううう―――」

ひくんと下腹部が収縮する。快感は相反して膨張する。
もう　一突きで爆発する
その　一突きを、
無常にも腰の動きを中断して流牙は奪った。

「いやあああああぁつ･ッッ～～！！」

私の声は、絶叫に近かった。
狂えるものならもう狂ってる。
ぽろぽろと涙を幾つも滴らせて、ぐすん　ぐすんと鼻を鳴らして泣きじゃくる。

私に覆いかぶさる流牙は、泣きじゃくる私の頬をなでながら
あやすように言葉を降らせた。

「いかせて欲しい？」

「いやあああぁあ･･いかせてぇええ･･･いかせてええええっ」

泣きじゃくって声をひきつらせ、流牙を乞うように見上げる。
この綺麗な顔が　これ以上なく悪魔に見えたのは言うまでもない。