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想い想われ歪なカタチ
第10章 10
衝動がひとしきり去ると、
私は急に心細くなって、流牙の胸にすがった。
温かい滑らかな肌へ頬をすりつける。
そうして甘えながら下から流牙の顔を見上げた。
そこには流牙の眼があって、まともに私の眼とぶつかる。
長い睫の先、その根元の深い瞳。
「ねぇ、お願い。キスしたい・・ キス・ してほしい・」
普段なら言えない言葉も、私はもうすっかり自分の欲望に素直になってる。
もう片方の頬に、流牙の手が触れた。
その手は顎のほうへ滑って、くい と私の顔をあげさせる。
流牙の顔が近づいてきたので、私は感覚を優先して眼を閉じた。
柔らかい唇が重なる。
その唇を割って、ぬめった舌が絡みあう。
「は・ふ。・・・・んっ・・は・・・・」
先ほどの余韻を残した荒い呼気が苦しい。
それでも唇を求めることを止めずに、必死に吸い付く。
流牙との行為に、没頭すればするほど、
私の中で、流牙が占める割合の大きさを気づかされてしまう。
充分流牙の唇を堪能した後、私は唇を離して、
また流牙の温かい胸にすがる。
呼気のため上下するそこに手を当てて、私はそっと呟く。
「お願いよ。流牙、あんただけは絶対、私のこと・・・」
自分で言い出して、馬鹿らしくなって口を噤む。
「ううん、なんでもない・・・ っ!」
腰に回された流牙の腕が、きつく私を抱きしめたので
苦しさに息が詰まって、私は上を見上げた。
流牙は、先ほど味わった唇に笑みを浮かべて、
私を強く抱きしめたまま、その低い静かな声でこう言った。
「離れようとしても、離さないからな」
ぞっとするほど魅力的で、悪魔の様な微笑み。
私は知っている。
本当は流牙はいつも私に優しい。
それは今も昔も変わらないね。
私は それはそれは満ち足りた気分で、
うっとりとして流牙の胸の中で、
深い眠りに入ったのでした。
私は急に心細くなって、流牙の胸にすがった。
温かい滑らかな肌へ頬をすりつける。
そうして甘えながら下から流牙の顔を見上げた。
そこには流牙の眼があって、まともに私の眼とぶつかる。
長い睫の先、その根元の深い瞳。
「ねぇ、お願い。キスしたい・・ キス・ してほしい・」
普段なら言えない言葉も、私はもうすっかり自分の欲望に素直になってる。
もう片方の頬に、流牙の手が触れた。
その手は顎のほうへ滑って、くい と私の顔をあげさせる。
流牙の顔が近づいてきたので、私は感覚を優先して眼を閉じた。
柔らかい唇が重なる。
その唇を割って、ぬめった舌が絡みあう。
「は・ふ。・・・・んっ・・は・・・・」
先ほどの余韻を残した荒い呼気が苦しい。
それでも唇を求めることを止めずに、必死に吸い付く。
流牙との行為に、没頭すればするほど、
私の中で、流牙が占める割合の大きさを気づかされてしまう。
充分流牙の唇を堪能した後、私は唇を離して、
また流牙の温かい胸にすがる。
呼気のため上下するそこに手を当てて、私はそっと呟く。
「お願いよ。流牙、あんただけは絶対、私のこと・・・」
自分で言い出して、馬鹿らしくなって口を噤む。
「ううん、なんでもない・・・ っ!」
腰に回された流牙の腕が、きつく私を抱きしめたので
苦しさに息が詰まって、私は上を見上げた。
流牙は、先ほど味わった唇に笑みを浮かべて、
私を強く抱きしめたまま、その低い静かな声でこう言った。
「離れようとしても、離さないからな」
ぞっとするほど魅力的で、悪魔の様な微笑み。
私は知っている。
本当は流牙はいつも私に優しい。
それは今も昔も変わらないね。
私は それはそれは満ち足りた気分で、
うっとりとして流牙の胸の中で、
深い眠りに入ったのでした。