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第9章 ９

「けっ、お前はどうしてそんな、俺の腹立つことばかりをいうのかね。
　ならば黙らせてやるよ」


精司は素早く身を起こすと、ズボンのチャックを引き下げて
既に充血してそそり立った自分のものを取り出した。


「おい、しゃぶれよ。　さっさとしろ」


実和がゆっくりとその身を起こし、
眉根を寄せた痛々しいほど艶めかしい表情で、精司を下から見つめると
その股間に白い手を伸ばした。
薄く紅を引いた赤い唇をその先端に寄せる。


「気合入れてやれよ。俺が気に食わなかったら、
　お前に直接ぶち込んでやるからな」


その脅すような物言いに、実和は近づけた唇を一旦引っ込みかけたが、
そこから舌を差し出すと、赤黒く膨張したその肉の塊にそって舌を這わせた。

下から上へ、奇妙に血管の張り巡らせた裏筋を舐めあげて、
その先端を、見かけとは裏腹に肉厚な唇でちゅうと吸い上げる。


「うぅ・・・さすがに・・上手いじゃないか　実和よぉ・・」


精司が感歎の声をあげる。　
日頃は常に慎ましく閉じられた唇が、
僅かな湿気と熱を含んだ小さな吐息を吐き出しながら　ゆっくりと開かれ、
広げた舌と口腔の上壁にペニスの先端を擦りながら徐々に吸い込まれていく。

その様子を見つめながら、精司はくぅと声を漏らした。
そそり立った肉棒は敏感で、実和の咥内で独りでにビクンと震える。

実和は目を伏せ眉間に皺を寄せながらも、滑らかな動作で
快感の肉芯を口に咥えたまま顔を前後に振り動かした。