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Secret space
第10章 10
不当な侵入者たちとの乱闘中に、
その上着を脱いでシャツ一枚になった男の右肩に
紗織が必死の形相で噛み付いている。
その歯がぎりりと弧を描いて肉に食い込んでいく。

しかし腕の力は、一向に弱まることなく紗織の身体をかき抱いていた。

紗織は、渾身の力を出し切ると、その威力は長く続かず、
疲労した顎の筋はゆっくりと弛緩していった。

紗織は、深く噛み付いた部分から口を離して、
男の肩に額を押し付け、フーッフーッと浅く荒い呼吸を繰り返している。


「・・・・旦那様、旦那様・・
 紗織さんは今、酷く混乱しておいでです。
 ここはどうか、私めにお任せくださいませんか・・・どうか・・」


正平に手の縄をほどかれた後、自力で他の戒めを解いて衣服を整え、
二人の様子を無言で見つめていた実和が、耐え兼ねたように声を発した。
まだ少し、髪に乱れを残したままの実和の顔を男は見上げた。


「・・・・・わかった・・」


男の黒い瞳の輝きは、それに馴れた実和にさえ
背筋をぞっと凍らせるものがある。
実和はただ、その視線をしっかり受け止めて、
静かに口元だけ 微笑みを浮かべる。



「紗織さん、私を見てください。
 こちらを・・・私の顔を見てください、紗織さん」


男が部屋を去った後、再び意識を虚ろにさまよわせ始めた紗織の身体を
実和がそっと抱きかかえて優しく揺すった。


「・・・・・み・わ・・さぁ・・ん・・・・・」


自分の身を支える実和の身体に、紗織が弱々しくすがり付く。


「・・・・湯浴みいたしましょう。 ね?
 温かい湯に入って、身体の汚れを全部、洗い流しましょう?」



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