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Secret space
第2章 2
ただ、男の腰の動きが、
上下のピストン輸送からゆっくりとした円運動ような動きに変わった。

美しい陶磁器のようになめらかな肌に口付けながら、
突かれるたびにぷるんとゆれる紗織の胸の先端の
色づいた突起を、男がつまむ。


「あッ・・・・ひぃ・・・・くっ・・・あふぅ・・・」


痛みに麻痺した紗織の感覚にわずかに変化が生じてきた。

男の肉棒が紗織の奥深くを刺激すると、
今までの激痛とは明らかに違う甘い痛みが、
いろんな刺激とない交ぜになって、 紗織の脳へと少しずつ響いてきたのだ。

きっと痛覚の限界を通り越したんだと紗織は思った。

その新たな感覚は、紗織のなかの痛みを喰って
ますます増殖していくようだった。


「いやっ! ・・ ああっ・・・・うぐ・・あぁ・・・・
 ・・んくぅ・・ふっ・・ ・・はぁッ・・」

「・・感じてきたのか?」


男が嬉しそうにつぶやく。


「・・誰がっ・・・・・うぁ・・あぁん・んっ・・」


霧掛かった意識の中で
切なげで、媚びるような喘ぎ声をあげる自分に気づく。
こんな声を出すぐらいなら、いっそ、
もっと激しい痛みに泣き叫んだほうがましだと思った。

頭を振って、快感に埋没する自我を取り戻す。
でもすぐに、男の腰の動きが次々とうねり出す新たなうずきに、
紗織の自我は埋まっていくのだった。
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