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第16章 連続四夜 第二夜
すっかり気をやってしまうと、疲労が津波のように押し寄せた。

それでもさらに、欲している自分がいることに驚く。
下腹部で内側から身体を焦がすように暴れる衝動は
極限の空腹時に襲う飢えに似ている。

耐えてしまおうと、しばらく唇を噛んでいたが、
絶頂の余波が強張る身体をびくつかせると
紗織は抑えきれなくなって、男にぴたりと寄り添い 小さく呟いた。


「 ・・・いれ て・・・」


「何を入れて欲しいんだ?」


まるでその言葉を最初から用意していたかのように、
嘲るような薄い笑みを浮かべて、男が尋ねてきた。


『っ!・・・そ・そんなの絶対に言えない―・・・・』


紗織はそっと手を伸ばした。

口にするより行動に移すほうが、紗織にはずっとましだった。
熱と硬さを寄り集めた部分に、触れられた男が少し目を見張った。


「これ・・・を・・・・私に・入れて お願い・・」


重力に逆らって立ちあがる男の肉の塊の
他のどの部分よりも滑らかな皮膚の上を指先でするりと撫でながら、
泣き出しそうな情欲を瞳に滲ませて 紗織は言った。

男は紗織の身体をぐいと持ち上げると、下からずんと突き上げた。


「うん ふあ・・・!!」


ビリビリと走る稲妻に打たれて、紗織は声をあげた。
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