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第16章 連続四夜　第二夜

貫かれる肉牙は、男の長い指でも届きようも無い　紗織の深い奥底まで到達し、
そこ染み出した　透明と　少し白濁した液を絡めて
ゆっくりと　快感に向けて真っ直ぐ滑り出す。


「ぁあっ・　・・はっ・・はあ・・・・ああっ・・・うあ　・あっ・・・・っ」


男は　ひとしきり打ちつけて、かき回すように蠢かす。

上へ上へと昇りたがる　虚ろな焦燥感に苛まれる。

もっと　
自分の総べてが　
何もかも　
いっそ気の触れそうなほどに　占領されてしまいたい。

紗織は男の律動に呼応するように、自分の腰をも緩やかに揺り動かし始めた。
焦げ残った羞恥心をかなぐり捨てて、紗織は男を求めて身体を揺すらせた。


「ふん・・・はっ・・・ああっ　あっ・・・あ　っく　・はああ・ああ　ああ」


卑猥な動きに伴って、絶え間なく痺れる快感。
渦巻いて　逆らう感覚を巻き込み絡み取る。
浮上する気配を嗅ぎ取って、男がぴたりと腰の動きを止めた。

堪らず自ら動こうとした紗織の腰をがっちりと掴んで、固定する。


「やだっ　・・・っ・・・やあ・・！」


ずっと上まで昇り詰めてしまいたい。
深く身体に刺されたまま。動きたいのに動けない。


「いや・・・いや　　　やめ　ないで・・・っっ」


不意な静止に、紗織は首を弱々しく左右に振った。
すっかり乱れた髪がさらさらと鳴る。


「どうして　欲しいんだ？　言え」


困惑する頭に、男の低い声が響いた。