この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第19章 疼き④
「……すまない。お前が恥ずかしがる顔が堪らなくて、意地の悪い問いをしてしまった」
「ひ、ひどいです、魔王様! 私……恥ずかしくて恥ずかしくて……あっ、わ、私はあなた様になんてことを! おっ、お許しください!」
詳細を問うて来たのが魔王の意地悪だったと知り、フィーネは涙を滲ませながら反射的に後ろを振り返る。しかしすぐさま主を非難する発言をしてしまったと気づき、ハッと口元を押さえると慌てて謝罪をした。
頭を下げるフィーネの身体に緊張が走り、硬く縮む。
道具である自分に、主を非難する資格はない。
ただ言うことを聞くだけでいい。
罰されても仕方のない行為だと、恐怖で身体が小刻みに震え出した。
しかし魔王からかけられたのは、非難でも怒声でもない、静かな問いかけだった。
「何を謝る必要がある?」
「え? あ、あなた様を非難するようなことを、口にしましたから……」
「それがどうした? 思ったことを口にして、なにがいけない?」
「でも私は……」
「……ただの道具が口答えなどしてはいけない、とでも言いたいのか?」
「ひ、ひどいです、魔王様! 私……恥ずかしくて恥ずかしくて……あっ、わ、私はあなた様になんてことを! おっ、お許しください!」
詳細を問うて来たのが魔王の意地悪だったと知り、フィーネは涙を滲ませながら反射的に後ろを振り返る。しかしすぐさま主を非難する発言をしてしまったと気づき、ハッと口元を押さえると慌てて謝罪をした。
頭を下げるフィーネの身体に緊張が走り、硬く縮む。
道具である自分に、主を非難する資格はない。
ただ言うことを聞くだけでいい。
罰されても仕方のない行為だと、恐怖で身体が小刻みに震え出した。
しかし魔王からかけられたのは、非難でも怒声でもない、静かな問いかけだった。
「何を謝る必要がある?」
「え? あ、あなた様を非難するようなことを、口にしましたから……」
「それがどうした? 思ったことを口にして、なにがいけない?」
「でも私は……」
「……ただの道具が口答えなどしてはいけない、とでも言いたいのか?」