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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第69章 女神の名をもつ花
約五百年後、彼らの子孫たちの尽力により、人間と魔族の間にあった長きに渡る誤解が解け、和解した。
そして、今まで争い以外で交わることのなかった二つの国が結びつき、人間と魔族が混ざり合う一つの国に統合されることとなったのだ。
建国の祝典の最中、両種族を祝福するかのように、真っ赤な花の雨が降り注いだと記録されている。
この花は大昔の魔王が、愛する妻の為に作り贈った花として言い伝えられており、いつしか愛する者に贈る花として、魔族や人間という種族関係なく、国中の皆から愛されるようになった。
女神の名をもつその花は、今日も真っ赤な花弁を揺らし、甘い香りを漂わせながら、愛し合う者たちをそっと見守っている。
<完>
そして、今まで争い以外で交わることのなかった二つの国が結びつき、人間と魔族が混ざり合う一つの国に統合されることとなったのだ。
建国の祝典の最中、両種族を祝福するかのように、真っ赤な花の雨が降り注いだと記録されている。
この花は大昔の魔王が、愛する妻の為に作り贈った花として言い伝えられており、いつしか愛する者に贈る花として、魔族や人間という種族関係なく、国中の皆から愛されるようになった。
女神の名をもつその花は、今日も真っ赤な花弁を揺らし、甘い香りを漂わせながら、愛し合う者たちをそっと見守っている。
<完>