この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第20章 疼き⑤
首筋から背中にかけて、ぞくっとしたものが走った。
ただの言葉をかけられただけなのに、脳内が熱にうかされたようにクラクラまわり、身体の芯が期待と興奮で疼きはじめる。
今まで刻み付けられた快楽が蘇り、全身が悦びで湧いているのが分かった。
身体が男を求めているのを感じながらも、その気持ちを隠すようにいつもの言葉を口にした。
不自然に上がった呼吸を、必死で堪えながら。
「以前にもお伝えした通りです。私を抱くのに、お気遣いなど……」
「お前の本心からの言葉が聞きたい。道具としてのお前ではなく、一人の人間としてのお前の言葉が」
「わ、わたしは……」
「お前はどうしたい?」
情欲に塗れた翠色の視線を向けられながら問われ、フィーネは言葉に詰まった。
(どうしたいなんてそんなこと……決まってる……のに……)
女から男を求めるなど、はしたない。
受け身でいることが美徳。
ただの言葉をかけられただけなのに、脳内が熱にうかされたようにクラクラまわり、身体の芯が期待と興奮で疼きはじめる。
今まで刻み付けられた快楽が蘇り、全身が悦びで湧いているのが分かった。
身体が男を求めているのを感じながらも、その気持ちを隠すようにいつもの言葉を口にした。
不自然に上がった呼吸を、必死で堪えながら。
「以前にもお伝えした通りです。私を抱くのに、お気遣いなど……」
「お前の本心からの言葉が聞きたい。道具としてのお前ではなく、一人の人間としてのお前の言葉が」
「わ、わたしは……」
「お前はどうしたい?」
情欲に塗れた翠色の視線を向けられながら問われ、フィーネは言葉に詰まった。
(どうしたいなんてそんなこと……決まってる……のに……)
女から男を求めるなど、はしたない。
受け身でいることが美徳。