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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第23章 疑問①
 耳元で耐える様な息が洩れ、欲情し興奮で少し上ずった声が鼓膜を震わせた。

「……やめられるわけがないだろ、今更」

「んひゃあっ! きもちい……い……あんっ、はげしいの……すき……」

 主人が腰を激しく打ち付けるたびに、フィーネの喉から嬌声が奏でられる。
 肌を打ち合う音、ナカをかき回す卑猥な水音、そして二人の喘ぎ声で部屋がいっぱいになった。

 こんな感じで二人きりになると、すぐに迫られてしまう。フィーネも断ればいいものの、身体が反応してしまい、結局受け入れてしまうのだ。

 魔王に、時と場合を選ばずに求められすぎるのも困るが、それに自身も悦んで応えてしまうのが、密かな悩みだった。

(ああ……どんどん身体が淫らになっていく……)

 先ほどの情事を思い出し、フィーネは真っ赤になった顔を両手で覆った。

 身体は物凄い疲労感で重くなり、先ほどの行為の激しさを言葉なく語っている。
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