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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第51章 治療③
 硬く熱いものが、ナカを押し広げて入ってきたのを下腹部全体で感じながら、ゆっくりと身体を沈めていく。
 
 彼自身を奥へと導くたびに、ゾクゾクした気持ち良さが襲い、身体が小さく震えた。

 眉根を寄せて両目を閉じ、熱い欲望の存在を身体全体で味わいながら、胸の奥に溜まった熱を、止まり気味になる呼吸と共に吐き出した。

「あぁっ……んはぁっ……」

 どうしても吐き出す息に、喘ぎ声が混ざってしまう。

 口は半開きになり、溜まった唾液が唇の端から漏れ出ていたが、それに気づく心の余裕は無かった。

(自分から……彼のモノを挿れるなんて……)

 自分がどのようなことをしているのか考えるだけで、羞恥で身体中が熱くなってしまう。

 ラファがガーランドの上で腰を振っていた光景を初めて見たとき、強い衝撃を受けた。

 欲望のまま自分本位に男を貪る姿を、はしたなくみっともないと思った。
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